ChatGPTの「アダルト解禁」は結局どうなった? — 2度の延期と「無期限保留」の真相、日本のクリエイターに本当に効くのは"年齢認証"の波
「ChatGPTでエロが書ける」「副業チャンス」と煽る記事が増えていますが、2026年6月時点でアダルトモードは解禁されていません。Sam Altman が2025年10月に予告→12月予定→2026年Q1へ延期→3月に無期限保留(FT報道)という経緯を、報道と公式情報で時系列整理。そのうえで、日本のアダルトクリエイターが本当に注視すべきは本体機能ではなく「年齢認証(age prediction+Persona)の標準化」と「AIコンパニオン市場との競合」だという視点を、現役プラットフォーム運営者が解説します。
by SMFans Media 編集部

目次(全 18 項目)
- 011. まず結論 — 押さえるべきは3点だけ
- 022. 時系列 — 「予告」から「無期限保留」まで
- 033. そもそも「アダルトモード」とは何だったのか — 画像の無修正解禁ではない
- 044. なぜ二度延期し、無期限保留になったのか
- 引き金は未成年保護をめぐる訴訟
- 米国の州法という規制の壁
- 決め手は「感情的依存」への懸念
- 085. 日本のクリエイターに効く波①:年齢認証の「標準装備」化
- 096. 日本のクリエイターに効く波②:AIコンパニオン市場との「競合」と「補完」
- 107. クリエイターはどう備えるか — 3つの実務
- 11よくある質問(FAQ)
- Q1. ChatGPT で今、アダルトな小説やエロティカは書けますか?
- Q2. 「アダルトモード」では無修正の画像や動画も作れる予定だったのですか?
- Q3. なぜ何度も延期されたのですか?
- Q4. 日本のアダルトクリエイターに関係ありますか?
- Q5. 「AI彼女」が広がると、クリエイターの仕事は奪われますか?
- Q6. ChatGPT が解禁されたら、自分の写真を学習させて稼げますか?
- 18まとめ
「ChatGPT でエロが書ける」「OpenAI 解禁で副業チャンス」——そんな見出しを最近よく見かけます。AI でアダルトコンテンツが量産できる時代が来た、と。
結論から言うと、2026年6月時点で、ChatGPT の「アダルトモード」は解禁されていません。 Sam Altman 氏(OpenAI CEO)が2025年10月に「成人向けエロティカを認める」と予告したものの、当初の2025年12月→2026年1〜3月(Q1)→そして2026年3月には「無期限保留」へと、二度の延期を経て止まっています(Financial Times 報道)。「もう使える」という前提の副業煽りは、事実と合っていません。
では日本のアダルトクリエイターにとって関係ない話か、というとそうではありません。本当に効いてくるのは、解禁そのものより、その過程で標準装備になった「年齢認証」です。OpenAI は2026年1月から年齢推定(age prediction)を全世界展開し、誤判定された成人は本人確認サービス Persona で年齢を証明する仕組みを動かし始めました。これは X や決済ブランドで進む年齢確認厳格化と同じ方向の波で、いずれ国内のアダルトプラットフォームにも及びます。
本記事では、現役のアダルトプラットフォーム運営者の視点から、①「結局どうなったのか」の時系列の事実 ②なぜ延期・保留になったのか ③日本のクリエイターに本当に効く2つの波(年齢認証・AIコンパニオン競合)④どう備えるかを、報道と公式情報で整理します。
本記事は報道・公的情報源・OpenAI / Sam Altman 氏の公表内容のみで構成しています。OpenAI の機能ロードマップは流動的で、本記事の「現状」は2026年6月時点の報道に基づきます。最新の正式アナウンスは OpenAI 公式でご確認ください。
1. まず結論 — 押さえるべきは3点だけ
忙しい人向けに、要点を先に出します。
- ChatGPT のアダルトモードは未解禁(2026年6月時点)。 2025年10月の予告から二度延期され、2026年3月に「無期限保留」と報じられた。NSFW(性的表現)プロンプトは依然として制限されたまま。
- 「解禁=画像の無修正AVが作り放題」ではない。 想定されていたのはテキスト(小説・脚本・対話)のエロティカであって、無修正の画像・動画生成ではない。日本でよく混同される「AIグラビア/AIわいせつ画像」とは別レイヤーの話。
- 日本のクリエイターに本当に効くのは「年齢認証の標準化」と「AIコンパニオン市場の拡大」。 OpenAI の年齢推定+ID確認は、X・決済ブランドと同じ年齢確認厳格化の流れ。そして「AI彼女」型サービスの拡大は、ファンとの親密な関係を売る実在クリエイターにとって競合にも補完にもなりうる。
以下、それぞれの根拠を見ていきます。
2. 時系列 — 「予告」から「無期限保留」まで
まず「結局どうなったのか」を事実だけで時系列に並べます。すべて報道・公式発言ベースです。
| 時期 | 何が起きたか | 出典 |
|---|---|---|
| 2025年4月 | 16歳の少年 Adam Raine さんが自死。後にChatGPTとの対話が一因として遺族が提訴 | CBC |
| 2025年8月26日 | 遺族が OpenAI と Sam Altman 氏を提訴(サンフランシスコ郡上位裁判所)。年齢確認の義務化等を要求 | Wikipedia: Raine v. OpenAI |
| 2025年10月14日 | Altman 氏が X で「verified adults にエロティカを認める」「成人を大人として扱う」と予告 | SF Standard |
| 当初予定 | 2025年12月中に性的会話の制限緩和を予定 | 日本経済新聞 |
| 2025年12月(延期①) | Fidji Simo 氏(OpenAI アプリ部門 CEO)が、年齢確認機能の改良を優先し2026年1〜3月(Q1)へ延期と説明 | 日本経済新聞 |
| 2026年1月 | 年齢推定(age prediction)を全世界で展開開始。未成年と推定される口座に追加保護を適用 | Tom's Guide |
| 2026年3月6日(延期②) | OpenAI が「パーソナライズ等の優先課題に注力する」として再延期を表明(2度目の延期) | Axios |
| 2026年3月26日 | FT が「無期限に保留(indefinitely paused)」と報道。OpenAI は「性的会話と感情的愛着の長期的影響に関する研究結果を待ってから進める」と説明 | Thurrott(FT報道の引用) |
→ つまり、「予告は本物だが、本体機能は一度も実装されないまま止まっている」のが2026年6月の現実です。年齢認証の仕組み(age prediction/Persona)だけが先に動き出している点が、後述する伏線になります。
「ChatGPT 解禁で今すぐ稼げる」という副業情報には注意してください。2026年6月時点でエロティカ機能は提供されておらず、通常の ChatGPT で性的表現を出力させようとすると依然として制限されます。煽り記事の多くは「2025年10月の予告」を「実装済み」と取り違えています。
3. そもそも「アダルトモード」とは何だったのか — 画像の無修正解禁ではない
ここが日本で最も誤解されやすいポイントです。OpenAI が想定していた「アダルト」は、テキスト中心の表現緩和でした。
Altman 氏の予告の核心部分はこうです。
We made ChatGPT pretty restrictive to make sure we were being careful with mental health issues. We realize this made it less useful/enjoyable to many users who had no mental health problems, but given the seriousness of the issue we wanted to get this right.
……as part of our "treat adult users like adults" principle, we will allow even more, like erotica for verified adults.
— Sam Altman (@sama) October 14, 2025
報道を総合すると、解禁が想定されていた範囲と、引き続き禁止される範囲は次の通りです。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 緩和が想定された範囲 | 恋愛相談・デート会話、ロマンチックなシナリオ、小説・脚本などの創作上の性的表現、教育目的の性に関する情報提供(いずれもverified adults 限定・条件つき) |
| 引き続き禁止 | 違法コンテンツ、未成年の描写、非同意(ノンコンセント)描写、ディープフェイク、性的暴力・強要のシナリオ |
ポイントは2つです。
- 「エロティカ=テキスト」であって「無修正の画像・動画AV」ではない。 日本でいう刑法175条の「わいせつ図画」(画像中心)や、AIグラビア・AIわいせつ画像の摘発(関連記事で詳説)とは、そもそも対象レイヤーが違います。
- 入口は「年齢確認を通った成人」だけ。 誰でもオンにできるトグルではなく、年齢認証を前提にした opt-in が設計の核でした。だからこそ、年齢認証が固まらないと機能自体が出せない——これが二度の延期の本質です。
4. なぜ二度延期し、無期限保留になったのか
延期の理由は「技術が間に合わない」だけではありません。安全性・法規制・社内外の反発が重なりました。
引き金は未成年保護をめぐる訴訟
最大の背景は、前述の Raine v. OpenAI 訴訟です。遺族は、ChatGPT が少年に心理的依存を生み、自死に関する具体的なやり取りに至ったと主張し、年齢確認の義務化などを求めました(NBC News)。「成人にエロティカを認める」一方で「未成年を確実に弾く」ことを同時に成立させる必要が生じ、年齢認証のハードルが一気に上がりました。
米国の州法という規制の壁
米国では テキサス州・フロリダ州が AI アプリへの年齢確認を義務化するなど、州ごとに規制がばらつきます。50州それぞれの規制に加え、EU の AI Act、英国の Online Safety Act への対応も必要で、これが実装スケジュールを繰り返し押し下げました(Tom's Guide)。
決め手は「感情的依存」への懸念
そして2026年3月、FT は OpenAI が無期限保留に転じたと報じました。理由は、AIへの不健全な愛着(emotional attachment)を助長しかねないという社内外(従業員・アドバイザー・投資家)からの強い反発です。OpenAI 自身が「性的会話と感情的愛着の長期的影響に関する研究結果を待ってから進める」と説明したとされています(Thurrott(FT報道の引用))。
この「感情的依存リスク」は、実在クリエイターにとっても他人事ではありません。ファンとの親密でパラソーシャルな関係を収益化するビジネスは、AIコンパニオンと同じ構造的リスク(依存・期待値管理・メンタルケア)を抱えます。OpenAI の慎重姿勢は、その難しさを巨大企業が公に認めた事例とも読めます。
5. 日本のクリエイターに効く波①:年齢認証の「標準装備」化
本体機能が止まっている一方で、確実に前進し、日本にも波及するのが年齢認証です。
OpenAI が動かし始めた仕組みは2段構えです。
- 年齢推定(age prediction) — 行動パターンやアカウント情報から、利用者が未成年かどうかを AI が推定する。2026年1月から全世界で展開(Tom's Guide)。
- 本人確認(Persona) — 誤って未成年と判定された成人は、第三者の本人確認サービス Persona を通じて、政府発行 ID とセルフィーで年齢を証明できる(日本経済新聞)。
ここで国内クリエイターが押さえるべきは、これが OpenAI 単独の動きではなく、業界横断のトレンドだという点です。
- X(旧Twitter) はセンシティブメディアの提供者に年齢確認を求める方向に動いており、X のアダルト投稿ルール記事で整理した通り、年齢確認義務化の波は日本のクリエイターにも近づいています。
- カードブランド・決済 の側でも、アダルト取引には KYC(本人確認)と年齢確認が事実上の前提になりつつあります(アダルト決済規制の記事参照)。
KYC(Know Your Customer):金融機関や決済事業者が、利用者の本人確認を行う手続き。アダルト領域では「出演者が成人であること」「取引相手が本人であること」の確認に直結する。
つまり OpenAI の age prediction + Persona は、「年齢認証は重い例外」から「やって当たり前の標準装備」へという潮目が変わったことを象徴しています。日本のプラットフォームやクリエイターも、いずれ「年齢確認済みであること」を前提に設計・運用する時代に向かう、と読むのが妥当です。SMFans を含む国内のアダルトファンクラブが KYC を重視しているのも、この流れの先取りです。
6. 日本のクリエイターに効く波②:AIコンパニオン市場との「競合」と「補完」
もう一つの構造変化が、「AI彼女/AIコンパニオン」市場の拡大です。
OpenAI がエロティカに踏み込もうとした背景には、Character.AI や Replika といったAIコンパニオン系サービスが示した需要があります(複数の報道が指摘)。ユーザーが AI と恋愛的・親密な会話を楽しみ、それに課金する市場が現実に存在する、ということです。
これは実在クリエイターにとって、競合であると同時に補完でもあります。
| 観点 | クリエイターへの含意 |
|---|---|
| 競合 | 「親密な会話」「擬似恋愛」の一部は AI で代替されうる。低価格帯・テキスト中心のファン体験は影響を受けやすい |
| 差別化 | AI が模倣しにくいのは本人性・双方向性・実在する身体性。「この人だから」という固有の関係性が価値の中心になる |
| 補完 | チャット対応・台本作成・コンテンツ企画の下書きなど、AI を運用の道具として使えば省力化できる |
ただし、自分の顔・声・名前を AI に学習させてアダルト用途で提供するのは別問題です。実在人物のディープフェイクは、日本でも刑法175条・名誉毀損等の対象になりえます(AI生成アダルトの違法ラインの記事で詳説)。AIを「道具」として使うのと、自分自身を「AI素材」にして他者に渡すのは、リスクがまったく異なります。
要は、「AI に奪われる領域」と「実在だからこそ強い領域」を見極め、後者に資源を寄せるのが、この波への基本的な構えになります。
7. クリエイターはどう備えるか — 3つの実務
煽りでも悲観でもなく、現実的な備えを3つに絞ります。
- 「解禁済み」前提の情報を鵜呑みにしない。 ChatGPT のアダルトモードは未提供(2026年6月時点)。機能の有無は OpenAI 公式アナウンスで一次確認する癖をつける。
- 年齢確認・KYC を「来る前提」で整える。 本人確認書類の管理、出演者の年齢確認記録など、プラットフォームが年齢認証を求めてきても困らない体制を先に作っておく。これは X や 決済 の動向とセットで進む。
- AI は「自分を渡す」ではなく「道具として使う」。 企画・台本・チャット下書きの効率化に使うのは有効。一方、自分の顔・声を学習させた成果物を他者に提供する形は、法的リスク(詳細)を十分に確認してから判断する。
よくある質問(FAQ)
Q1. ChatGPT で今、アダルトな小説やエロティカは書けますか?
いいえ(2026年6月時点)。 Sam Altman 氏が2025年10月に「verified adults にエロティカを認める」と予告しましたが、機能は二度延期され、2026年3月に無期限保留と報じられました。通常の ChatGPT では性的表現の出力は依然として制限されます(Thurrott / FT報道)。
Q2. 「アダルトモード」では無修正の画像や動画も作れる予定だったのですか?
報道で想定されていたのはテキスト(小説・脚本・対話)のエロティカで、無修正の画像・動画生成ではありません。日本でいう「AIグラビア/AIわいせつ画像」とは別レイヤーの話です。後者の法的リスクはこちらの記事で詳説しています。
Q3. なぜ何度も延期されたのですか?
未成年保護をめぐる訴訟(Raine v. OpenAI)、テキサス・フロリダ等の州法やEU・英国の規制対応、そして「AIへの感情的依存」を助長しかねないという社内外の反発が重なったためです。OpenAI は「長期的な研究結果を待つ」と説明したとされます(Thurrott / FT報道)。
Q4. 日本のアダルトクリエイターに関係ありますか?
あります。本体機能より、その過程で標準化した年齢認証(age prediction + Persona による本人確認)が、X や決済ブランドと同じ流れで国内にも波及します。「年齢確認は当たり前」を前提にした運用への移行が、実務上の最大のインパクトです(X のルール記事)。
Q5. 「AI彼女」が広がると、クリエイターの仕事は奪われますか?
一部は競合します。低価格・テキスト中心の擬似恋愛体験は AI で代替されやすい一方、本人性・双方向性・実在する身体性は AI が模倣しにくく、ここが差別化の中心になります。AI を「奪う脅威」ではなく「運用の道具」として使い分けるのが現実的です。
Q6. ChatGPT が解禁されたら、自分の写真を学習させて稼げますか?
おすすめしません。実在人物(自分を含む)の性的なディープフェイク提供は、提供のされ方によっては日本でも刑法175条・名誉毀損等の対象になりえます。AIを道具として使うのと、自分自身をAI素材として他者に渡すのは、法的リスクがまったく異なります(詳細)。
まとめ
- ChatGPT のアダルトモードは2026年6月時点で未解禁。 2025年10月の予告から二度延期され、2026年3月に無期限保留と報じられた。「もう稼げる」という副業煽りは事実と異なる。
- 想定されていたのはテキストのエロティカであって、無修正の画像・動画生成ではない。
- 日本のクリエイターに本当に効くのは、本体機能ではなく①年齢認証の標準化(age prediction+Persona)と②AIコンパニオン市場の拡大という2つの構造変化。
- 備えは、(1)「解禁済み」情報を鵜呑みにしない、(2)年齢確認・KYC を来る前提で整える、(3)AIは「自分を渡す」のではなく「道具として使う」。
参考リンク(一次情報・公式)
報道資料
- ChatGPT、性的会話の解禁を26年に延期 年齢確認機能の改良を優先(2025/12)— 日本経済新聞
- ChatGPT will create 'erotica,' Sam Altman announces(2025/10/14)— SF Standard
- OpenAI delays ChatGPT adult mode(2026/3/6・2度目の延期)— Axios
- OpenAI is No Longer Working on 'Adult Mode' for ChatGPT(2026/3/26・無期限保留、FT報道の引用)— Thurrott
- ChatGPT plans to launch adult mode in early 2026(年齢推定・州法の整理)— Tom's Guide
- OpenAI, CEO Sam Altman sued by parents(訴訟の背景)— CBC News
関連記事
- AI生成アダルトは「どこから違法」か|2026年の実刑判決でわかる3つの境界線
- AI生成アダルトはこれからどうなる?|「作る自由・売る規制」に二極化する現状と今後
- X(旧Twitter)のアダルト投稿はどこまでOK?|凍結されない公式ルールと年齢確認
- アダルトの「年齢確認」がついに日本上陸|総務省6月報告書とPornhub米国撤退が示す"第二の波"
- Fantia Visa 使えない 真因|アダルト決済規制 完全解説 2026
- アダルトファンクラブ おすすめ 6 社比較 2026|myfans vs Fantia 等
- SMFans とは|SM・緊縛特化ファンクラブ 手数料 12% の仕組み【2026】
この記事をシェア
About SMFans
SM / 緊縛 / 拘束 / くすぐり 専門のクリエイタープラットフォーム
SMFans は、フェチ系ジャンルに特化したファンクラブプラットフォームです。総合型プラットフォームでは埋もれがちな本格作品を前面に押し出し、ジャンルに深く共鳴するファンとクリエイターをつなぎます。初期参画クリエイター様向けには、手数料 永久 0%(売上 100% 還元)の優遇枠もご用意しています。